久し振りの映画

このところ勝手に盛り上がっている「天使の卵」を見てきました。
私は原作の村山由佳ファンでして、もちろん原作の「天使の卵」もずいぶん読み込んでいます。
ということで、原作ファンからの感想です。

原作から四年後の設定でストーリーが始まります。歩太はなかなか絵を描かない絵書きで土方仕事をしています。夏姫は教師。原作「天使の卵」では出てこない設定ですが、続編の「天使の梯子」や「ヘブンリー・ブルー」などで触れられてますから、すんなり入っていけました。
全編京都ロケ。これはちょっといただけません。原作は東京・大泉学園周辺で、歩太と春妃が出会うシーンは西武池袋線の朝のラッシュ時です。
私は西武線沿線住民ではありませんが、最寄りの繁華街が池袋ということでかなり土地勘を持っています。だから小説の方にすんなり入っていけたんですが、それが京都となるとどうも雰囲気がなぁ。だいたい登場人物全員が標準語で話していますし、どうして京都になったんでしょうかねぇ。残念な点です。
原作で私が一番好きなラストシーン、歩太が春妃の部屋で夏姫からの電話を受け、部屋を出る直前にクロッキー帳を見る場面。これがバッサリと削られていました。かなり痛いです。私などこの部分をどう描くかがみたかったんですから。そりゃストーリーの都合上、四年後に解決部分を持っていかなければいけないというのもあるんでしょうが、すべて削ってしまうとは....。予想外でした。
犬のフクスケとか、歩太が春妃を描き続けるクロッキー帳とか、そういった小物を象徴的に扱う部分は、原作の雰囲気が少し出てて良かったです。
歩太が春妃に魅かれていく様も、小説ではもっと丁寧に描かれていたんですが...。ま、時間的な制約もあるでしょうから仕方ないですね。希望としてはもっと歩太の内面を描いてほしかったです。

とまぁ、辛口の評価ばかり並べましたが、小説と映画は別物、という意識を持っていれば、そこそこできた映画じゃないかと思います。原作に対する思い入れが、映画にとってはマイナス点になったんじゃないでしょうか。

雨の月曜日ということでめちゃくちゃすいていました。上映時間ぎりぎりに会場に滑り込んだんですが、その時点でたったの四人。予告編とかやってる最中にボチボチ増えていきましたが、それでも二桁いきませんでした。
号泣するぞ、という気持ちでいったんで、それはそれでよかったんですが。
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